前のインプレッサが出てからそんなに経ってないのにもうフルモデルチェンジしたインプレッサのハッチバックタイプ「スポーツ」に試乗。実は先代のインプレッサは、いつか乗ってやろうと思っていたのに… なので、どこがどう進歩したかというのはよく分からないので、純粋にドライブフィールを書いてみよう。
乗ったのは、2.0iというモデルで、2リッターNAのFF、CVTモデル。新しいインプレッサは1.6Lと2Lがあるので、グレード高い方だ。エンジンはこの代から新設計となったという。
外見はいかにもスバル、というもので、どちらかというとレガシィっぽくなったと言えるかも。しかも1つ前のレガシィっぽい。スバルのエクステリアは一時期の迷走から抜け出したように思える。特にインプレッサは丸目、涙目、スプレッドウインググリル…と一体この車はどこに向かっているのか?とヤキモキさせた歴史があるだけに。しかしながら先代の曲線基調なデザインとはまたイメージが違う。ちょっとアクが弱くなったかな?という印象。
インプレッサWRX STiに乗っている知り合いは、STi以外はインプじゃないと豪語していた。まあ、そうだろうと思えるくらい、別の車ではある。特にこちらはNAエンジンでFFでCVTでアイドリングストップもついて、真面目な普通の車。そんな中でもちょっとスポーティ。それがインプレッサなのだろう。
試乗したら、メーターの写真を必ず撮るのは、この部分の格好良さが凄く重要だから。メーターデザインで、メーカーが何を言おうとしているのが分かると言っても良いくらい。スバルのメーターはとてもシンプルで好感が持てる。シンプルなデザインのメーターは好みだ。86のメーターよりもBRZの方がシンプルだしね。
ただ、センターコンソール上にも燃費関連のインフォメーションを表示するモニターがあり、最近の車っぽいといえばぽい。
エンジンをつけると針が最大まで振れてから戻るのもスバルのお約束。
水平対向エンジンは振動が少なくなめらかなフィールが確かにある。それでいて吹け上がりが軽い印象だ。よく回ってくれる。この新開発エンジンもそんな印象だった。
車体が軽いことと、エンジンの吹け上がりが良いことに加え、CVTのレスポンスが良い。CVTの印象って、モタっていて運転感覚に乏しいなんてずっと言われてきたが、このCVTに限っては全然そんなことがない。出足の鋭さとアクセルレスポンスの良さに驚いた。もちろん車体の軽さなどもあるだろうが、とにかく軽快という言葉が似合う印象だった。
ホットバージョンであるSTiのデビュー時期はまだ未定とのこと。スバルとしてはまずBRZが控えてるしね。
しかしこの車、真面目な車とはいえカタログがどこまでも男の子臭いのがいい。エンジンやミッションの構造のCGをページ全面に展開するのがスバルの車という感じ。「車好きはピストンの動きなどを想像しながら乗る」という気持ちを分かっている感じがする。